【宿】前々から気になっていたホテルの話。


 22日(日)にいつも通う職業訓練校で「溶接技能者評価試験」が行われたので・・・。いつも通うJR線の区間は交通障害も多いし、卒業試験の意味合いもあるので、受験場所からほど近いホテルを予約、宿泊してきました。地元で震災被災地を中心に拡大したホテルチョーンで、前々から気になっていた宿泊施設。どんな感じだろうと・・・正規料金は6750円。GoToトラベル適用で4288円。これに地域振興クーポン1000円がついているので、実質3288円/1泊になります。


 外観はコンパクトに見える2階建てのホテルですが・・・中に入ると迷路状の巨大ホテルになっていました。駐車場からフロントまで距離があり、フロントから客室までずらーと並ぶ客室を迷路のように歩く新感覚ホテル。とにかく長い。自販機や食堂などの共用部から客室まで何度も行ったり来たりを繰り返します・・・


 客室はなんとコンテナ状の部屋を積み上げた仮設住宅的な構造になっていて・・・


 室内は普通のビジネスホテルという感じの構造。ただコンテナハウスのような質感があり、生活音が響く。壁を軽くたたくと金属音が響くという安っぽい感じ・・・正規料金6750円のお部屋にしてはちょっと・・・というイメージですが、清潔感はあるので不自由はしません。共用部までの距離が遠い一方、コインランドリーの数は多く、これは通常のビジネスホテルにはない特徴でした。(通常のビジネスホテルのランドリーは1か所に2~3台ぐらいだが、このホテルのランドリーはその数倍以上あるため、お洗濯には苦労しない感じ・・・)


 そして、これが噂の地域振興クーポン。GoToトラベル最大のウリがコレだったりします。宿泊料金の15%分がコレになるという。今回は1000円分1枚を受け取ったので、さっそく・・・と思いきや、有効期間が短い・・・宿泊日翌日までしか使えない。使える地域は宮城を主軸に隣県4県が対象なので広いといえば広い・・・結局、最寄にお土産屋さんとかはないので、大手のドラッグストアで宿泊用の日用品購入に消えちゃいました。旅行らしいことしてない・・・(´・ω・`)
 地域振興クーポン自体は他コンビニエンスストアでも使えたり、みんなが良くいくだろうファミレスだったりでも使えるところがあるので、観光振興目的のクーポンの存在意義が・・・特に地元のホテルだと・・・微妙だなぁ。ここにGoToの闇を感じた・・・(つд⊂)エーン


 意外だったのはホテルのネット環境が優秀だったこと。Wi-Fi環境しかないホテルだったが、速度は10M程度。GoToトラベルの関係+3連休初日だけあって多くの客で賑わいを見せる中、通常のビジネスホテルのネット環境は下手すると1M出ないことも多いのに、10M出ているなら動画もサクサク。これは今までにない魅力だったと思っている。


 共用ラウンジに興味深いものが。なんと宮城でコンサート類を行った著名人が宿泊した際のサイン入りボードがいくつも展示されていました。サイン色紙もあります。著名人も御用達のホテルという感じもして、これはすげーと思った次第。

 さて、ここでこのホテルについて個人的な見解を・・・。このホテルチェーンは、東日本大震災直後、震災復興の従事者を対象に営業を始めたホテルチェーンの一つになります。宮城県内を含め、被災地域に多く店舗を設けています。いずれもコンテナ状かプレハブっぽい感じで、いずれ落ち着くだろう復興需要に備えて、撤退しやすい環境になっているのかな?と感じています。コインランドリーが通常のビジネスホテルよりかなり多いのも、復興需要従事者が長期間滞在することを想定された設計になっています。つまり、短期的、旅行目的な宿泊ではなく、どちらかといえば長期滞在型のホテルというイメージ。私自身は長期滞在型のホテルの構造を見たことがなかったので、前々からとても気になっていた・・・ということで、今回このホテルを予約してみたのです。
 客室が多く回転率が高い、旅行者向けではない・・・となれば宿泊代が安いかといえば、実は真逆で若干割高になっています。この料金であれば最寄に大手ビジネスホテルチェーンによる普通のホテルが多く存在する為そちらの方が利便性、サービスはとても良いのです。しかし、長期滞在となるとこれらホテルでは不自由が発生することも。ランドリーの数に限りがあったり、食堂が狭かったりという・・色々?
 これら理由から、長期滞在者向けのホテルが東日本大震災直後から相次いで建設され、現在も営業されています。長期間宿泊すればするほどお得になる法人向けに営業しているホテルともいえるかもしれません。その場合の単価は数千円/泊になり、6750円もかからないはずです。さすがは法人契約・・・。(もちろんGoToトラベルの対象外のプランとはなりますが・・・)

 震災から10年弱。復興需要に落ち着きが見える中で、東京五輪2020の波もあってか、実は撤退の動きはありません。過去、同じ市内に昔ボーリング場だった所を同種のホテルに改築した例がありましたが、撤退を確認したのはここぐらい。他は撤退しそうでまだ営業を続けています。
 その旧ボーリング場だった長期滞在型のホテルさん(今回宿泊したホテルとは一切関係のないホテルです)はいわくつきの物件でして・・・東日本大震災直後の津波被害で犠牲となった方の安置所として一時使われていたのです。安置所としての役割が終えた後にボーリング場としてではなく長期滞在型のホテルとして改装されましたが、真夜中になると廊下や客室内に犠牲者たちの悲鳴が聞こえた・・・という噂も。閉鎖後建屋は取り壊され、現在は真新しい中古車販売会社になっています。

 そして翌朝、チェックアウトして受験会場へ。なんとか試験はすべてパスをして、当日中に判明する判定はすべて通過しているので、残すは1か月ぐらいかかると思う破壊検査のみ。皮肉にも、前職場の親会社の人間が受験していたことが判明して、そいつには負けられない!という感じで動揺もありましたが、力を出し切ったという感じ。合格をすれば日本産業規格(私はずっと日本工業規格だと思っていた)に適合すること証明できるので、就活に有利となるかなと思っています。どちらかといえば、在籍している職場で『行け!』と言われて受けるタイプの資格で、有効期限は1年間。1年後毎の実技試験+3年目で再び学科と実技という、無期限ではない資格ですが、あるないではだいぶ違うそうで。卒業試験の一環で受験することになりました。さぁ乗るか反るか。12月の卒業に向け、内定も取れるか・・・重要な時期は続く・・・_| ̄|○