【考】大事件が起きれば起きるほど…

 令和元年の1月目が終わり、2月目に入りましたが・・・悲しい事件や事故のニュースが絶えません。この度相次いだ悲劇的な事件、事故で亡くなられた方、お怪我をされた方など被害を受けたすべての方に謹んで哀悼の意を表します。

 ある場では高齢ドライバーの事故。そして、今回の無差別テロ行為とも思える事件。NHKの報道(2019/5/31 21:00閲覧)でも触れられていたのは『ひきこもりが重大犯罪を起こす…』というような考えに至る社会というのも問題かなぁと個人的に考えています。これらの記述はあくまでも個人的な意見ですが、ひきこもり状態になっている人はそれなりに多くいますし、私の同級生にも残念ながらひきこもり状態の方がいます。しかし、その方はとてもやさしく繊細な方で、ちょっと支援を受ければすぐに社会復帰が可能な状態の方です。したがって、現状ネットで見る限り『ひきこもりと思われる人が60万人だよ=犯罪予備軍』という考えはあまりにも極端であるし、毎回大事件が起きるたびにゲームやアニメ、ドラマといった物語による影響が事件性という報じ方もされることも多いのですが、果たしてそれは科学的根拠に基づいているのか、不確かな部分がとても多い分野だと思います。正直私もわかりませんし、本件についてはコメントも難しいです。それを私たち一般の方を含め、報道各位などで影響があると主張するには少し情報が足りないのかもしれません。その分不安も増幅され、結果、そういうのが悪だ的な話になってしまうのかもしれません・・・悲しいかな?
 相次ぐ高齢ドライバーの事故においても、高齢者は一律免許を返納すべきという主張も目立ちますが、一律に免許を返納したからといって、あのような重大事故が起きない保証はないと思います。確かに高齢ドライバーで運転に自信がなくなったのであれば自主返納という道を選ぶのは良いことだと思いますが、高齢ドライバーでも認知能力は衰えずに現役バリバリで仕事や運転を行う人も多く存在します。かつては65歳=定年というイメージが多かった社会ですが、今では70~80でも現役の時代。実際私の職場では70代で働いている方も多くいます。また、都市部であれば免許を返納しても電車やバスといった公共交通網が整備されていますが、一歩地方に出てしまえば公共交通機関がない地域もあります。それこそJR北海道の経営難や各路線バス会社のように多数の赤字ローカル路線が廃止されそうな雰囲気の中で、その場に生活している高齢者にとっては大切な足だと思います。その足を守るのも実は国や行政の責任で対応すべきではないかと思っています。
 旧優生保護法においても、知的・精神障害者は不良な子孫を残すといった偏見だけに子供を作る権利さえ奪われたわけで、日本国憲法13条で保証された『幸福追求権』を奪われたものとして違憲と判断されています。(賠償請求は棄却)
 高齢ドライバーの事故=免許返納しろとかひきこもり、オタク、精神、知的は犯罪予備軍・・・とか、色々叩くのはとても簡単なことですが、それは一種のイジメでありハラスメントのような気もします。せっかく日本は新時代『令和』を迎えたのだから、令和こそは差別のない『寛容』な日本社会であってほしいと思っています。
 それと同時に、皆で『寛容』な社会を実現するためにも、知恵を出し、選挙権がある人は選挙で一票を投じたりして関心を持ってほしいと思っています。少しでも悲劇的な事件や事故、イジメや差別、偏見がなくなり、ダイバーシティー(多様性)が認められる新時代令和であってほしいと考えさせられる、令和元年5月の反省でした。
 ここまでのコメントは各種ニュースから感じた個人的な意見であり、当ブログをお読みいただいている方の考え方などを否定するものではありません。少しでも悲劇的な出来事が減って平和な社会になるよう祈るばかりです。ここまで及び頂きありがとうございました。