【旅】GoTo旅 新型コロナ 共に行く

 新潟のフォロワーさんでコスプレ撮影を・・・というお話があったことに加え、那須塩原は東北道でのアクセスも良好な場所柄。サクっといける点で車を走らせた感じです。あとはGoToトラベルの関係で、地元資本のリゾートホテルが素泊まり3300円。貸切露天風呂ももれなくついてくる嬉しさに「GoTo旅・新型コロナ・共に行く」という俳句を読んでの塩原温泉郷です。


 撮影は翌日27日だったので事前情報集めに早くホテルへチェックイン。それなりに巨大なホテル(旅館)なのですが、素泊まり3300円コースにしてはハイスペックな部屋に、おいマジかよ・・・と何度も予約確定メールを見返した自分がいた。これが3300円!まさにGoToトラベル。恐るべし。しかも当日の午前予約で・・・_| ̄|○


 塩原温泉郷といえば全国でも名を知れた温泉地ではあるものの、高度経済成長期のようなイケイケどんどんな雰囲気はなく、山の奥地にある温泉地というイメージでした。東北道のインターチェンジからは30分程度でアクセス可能な距離にあっても、客の入りは大手ホテルに集中。廃業しているホテル、旅館も多いイメージを持ちました。そこにコロナ禍による深刻なダメージが垣間見える場所でした。
 私が宿泊したホテルでもGoTo関係のお客さんは多く、フロントに多くの行列ができていました。一方で電話は鳴りっぱなし。対応するスタッフが慌ただしくGoToについて説明に追われていた印象を覚えました。GoToトラベルの一連の混乱を垣間見ることはできたと思います。
 素泊まりコースなので、ほぼ自由にホテルを散策できます。リゾート系ホテルなんてそう滅多に宿泊できる訳がないので、貸切露天風呂へ向かう際など色々見学していました。ちょこちょこカスタマイズしている感じ。同ホテルの場合貸切露天風呂は7種(うち2種はメンテナンス中)あって、2種が予約制。残り3種が開いていたら利用できるという状態でした。長時間占有するお客様がいる可能性は否定できませんが、意外と回転率は高く、稼働している5種の貸切露天風呂のうち4種をコンプリートできました。泉質もとてもよく、お肌がすべすべ。
 貸切露天風呂を無料サービスにした理由もなんとなーく理解できたが、恐らくは新型コロナ対策かと思われる。大規模なホテルに大浴場は3密になりやすい。貸切露天風呂であれば、その露天風呂に脱衣所があって1組しか利用しないことから密にはならない。本来は有料オプションだったのを無料にしてサービスや品質を上げての顧客獲得を狙ったのかなと思っている。サクっと調べる限りでは、貸切露天風呂を無償で提供しているホテルはここ以外には見当たらなかった。


 3密になりやすいと判断したのか、ゲームコーナーはすべて閉鎖されていた・・・。いかにも温泉宿って感じのセットでよかったのですが・・・こうKeepOutされている状態は初めてみた・・・(´・ω・`)


 かつてはナイトクラブだった場所はダンスホールに改造されていたり、カラオケボックスエリアが喫煙所に改造されていたり・・・時代の変化を感じるなぁと思いました。あぁバブルが懐かしい。


 翌朝はコスプレ撮影会。朝の塩原は雨が降ったりやんだりとしていたものの、時間が経過する毎に天候は回復し、午後までには快晴へ。ホテルからの眺めも良く。無事にチェックアウト。GoToのおかげで高品質な部屋で、そして自慢の泉質を味わうことができました。大満足。


 塩原温泉郷の中心部からほど離れたところに中学校と小学校(併設)があるのですが、この近くの旅館が集合場所でした。その道中見かけた「特定空き家」な廃旅館がこちら。塩原温泉郷には売ホテル物件や営業を終えた大型ホテルなども多く存在し、空き家もそれなりに多くあるよう。ちょうど隣に住んでいる方から軽くお話を伺い、中を外から見せて頂いたのですが、相当年数所有者がわからず・・・旅人を受け入れていた時代の姿はなく、このまま朽ち果てていくだけの存在・・・とても悲しい。


 比較的大規模な温泉地でもある塩原を象徴する廃墟もある。一見すると公団住宅っぽい建屋が塩原温泉郷とは程遠い山奥に存在する。集合場所の旅館で情報収集したところ、現在も営業をしている某大手ホテルの社員寮跡ではないかという話だった。大規模な温泉地や観光地には大きなホテルや旅館があり、かつてはその施設で就労する労働者が多く、その大半は地域外、県外からやってきた方で占めていた時期もある。私が暮らす街も全国有数の観光地であり、大型のホテルも存在し、そして社員寮も多く郊外に建設されていた。時代の変化とともに取り壊されたか、民間賃貸住宅に変更されたなどでホテルの社員寮、社宅は姿を消したが、塩原温泉郷でも同じケースが見受けられた。前の廃旅館のように特定空き家とは異なり、周囲は森。住宅もないことから、この社員寮跡地(2棟)はそのまま放置されるのだろう。狭い道路の途中にあり、取り壊すにも相当なコストがかかるはず。ここにこの温泉地が栄えていた時代の生き証人がいた。


 最後は豪華なお食事を頂き、コスプレ撮影会のアフターを過ごしました。GoToトラベルを使った一連の日程でしたが、とても充実した交流と那須塩原の雰囲気を存分に味わえた1泊2日でした。とても楽しかったです。
 塩原温泉郷ではコロナ禍の前、コスプレイベントが良く開催されており、年に数回温泉郷を舞台にした撮影会を行っていたそう。今回撮影を行った旅館さんでもコスプレーヤーさんを受け入れたり等、寛容な旅館さんで、平時でも柔軟に対応されているとのことでした。それ以外の宿でもコスプレ利用を認めている旅館もあるみたいで、コロナ禍の中でも個人撮影で温泉郷を訪れる方は多いのだそう。自然に囲まれ、温泉地でゆったりリフレッシュをしながらコスプレも楽しめる貴重な温泉地「塩原」のこれからに期待したいなと思っています。

 コロナ禍で新生活様式が求められる中で、コスプレを受け入れて頂ける場所が多いなと感じる素敵な旅行でした。